
「マンションで光回線を契約したいけど、大家さんに穴あけ工事を断られた…」 「賃貸物件で原状回復が気になって、配管工事に踏み切れない…」 「NURO光を申し込んだけど、配管がなくて工事ができないと言われた…」
実は、光回線を導入したくても建物の構造や賃貸契約の制約により、必要な配管工事ができないケースが少なくありません。
光回線の配管工事とは?基本をおさえよう


光回線を自宅に引き込むためには、建物の外から室内まで光ファイバーケーブルを通す必要があります。この際に使用されるのが「引き込み配管」です。
光回線工事の基本的な流れ

ステップ(1) 光回線の引き込み(電柱→各戸外壁) NTT東日本 実施
通常、一戸建て住宅の場合、電話線と同様に、電柱から住宅の外壁に光回線を引き込みます。引込みにあたっては、配線固定のため、必要に応じて住宅の外壁に引止め金具などの器具を取り付ける場合があります。ステップ(2) 光回線の屋内配線(外壁→屋内) NTT東日本 実施
屋外から屋内への引込みは、通常、既存の電話用配管など共用可能な配管を利用します。 既存配管の利用が難しい場合は、エアコンダクトを利用したり壁に穴を開けたりするなど、お客さまの建物環境に応じて可能な方法で工事を行います。NTT東日本出典
- 電柱や地下から建物まで光ファイバーケーブルを引く
- 建物の外壁に小さな穴をあけて配管を設置(穴あけ工事)
- 配管を通して室内まで光ファイバーケーブルを引き込む
- 室内に光コンセントや終端装置を設置

この工程のうち、特に「穴あけ工事」が問題となるケースが多いです。賃貸物件では大家さんの許可が必要で、マンションの場合は管理組合の規約で制限されていることもあります。また、原状回復義務があるため、退去時の修繕費用を心配する方も少なくありません。
なぜ配管工事ができないケースがあるのか?
配管工事ができない主な理由は以下の通りです:
- 賃貸契約の制約: 大家さんや管理会社が外壁工事を禁止している
- 建物の構造上の問題: 鉄筋コンクリート造など、壁に穴をあけることが技術的に困難
- 文化財や歴史的建造物: 外観を変更できない規制がある
- すでに配管が詰まっている: 既存の配管があっても使用できない状態
マンションでの光ファイバーケーブルの引き込み方法
マンションやアパートなどの集合住宅では、建物の構造や管理方針によって光回線の引き込み方法が異なります。主に以下の3つの方式があります。
光配線方式(各戸直接配線型)
光ファイバーケーブルが建物の共用部分から各部屋まで直接引き込まれる方式です。
特徴:
- 最も高速で安定した通信が可能(最大1Gbps〜10Gbps)
- 各部屋に光コンセント(ONU)が設置される
- 他の入居者の通信状況に影響されにくい
メリット:
- 通信速度が速く、安定している
- 将来的な高速化にも対応しやすい
デメリット:
- 新規に配管工事が必要になる場合がある
- 全ての部屋まで配線するため工事規模が大きくなる
LAN配線方式(スイッチングハブ型)
建物の共用部分(MDF室など)に光回線を引き込み、そこから各部屋までは既存のLANケーブルで接続する方式です。
特徴:
- 建物内の共用部分にスイッチングハブを設置
- 各部屋までは銅線のLANケーブルを使用
- 一般的に100Mbps〜1Gbpsの速度
メリット:
- 既存のLAN配線を利用できる場合が多い
- 新規の穴あけ工事が不要なケースが多い
デメリット:
- 光配線方式と比べて速度が落ちる可能性がある
- 入居者が増えると通信速度が低下する場合がある
VDSL方式(電話回線利用型)
建物の共用部分に光回線を引き込み、そこから各部屋までは既存の電話回線を利用して通信する方式です。
特徴:
- 既存の電話線を活用
- 各部屋にVDSLモデムを設置
- 一般的に最大100Mbps程度の速度
メリット:
- 新たな配線工事が不要
- 古い建物でも比較的導入しやすい
デメリット:
- 3つの方式の中で最も通信速度が遅い
- 電話線の状態や距離によって速度が大きく変わる
- 将来的な高速化に対応しにくい
マンションタイプの光回線を契約する際は、お住まいの建物がどの方式に対応しているかを事前に確認することが重要です。管理組合や管理会社に相談したり、光回線事業者に調査を依頼したりして情報を集めましょう。
配管なしでも光回線を使える方法とは?

光ファイバー引き込み配管がなくても、諦める必要はありません。いくつかの代替方法を試すことで、光回線の恩恵を受けられる可能性があります。
既存のインフラを活用する方法

エアコンダクトの利用
多くの建物には、エアコン用の配管用の穴(スリーブ)が既に設けられています。この穴を利用して光ファイバーケーブルを通すことができる場合があります。
メリット:
- 新たに穴をあける必要がない
- 原状回復の心配が少ない
注意点:
- エアコンケーブルと干渉しないよう専門業者による工事が必要
- すべての物件で利用できるわけではない
電話線の利用


固定電話の配線用に設けられた穴や配管を利用できる場合があります。特に、以前ADSL回線を使用していた場合は、その経路を活用できることが多いです。
メリット:
- 既存の配線経路を使うため、新たな穴あけ工事が不要
- 工事も比較的シンプル
注意点:
- 固定電話を同時に使いたい場合は別途対応が必要
- 配線スペースが狭く、光ファイバーを通せない場合もある

工事を最小限にする方法
フラットケーブルの使用
厚さ1mm程度の非常に薄いタイプの光ファイバーケーブル(フラットケーブル)を使用することで、窓やドアの隙間からケーブルを引き込むことが可能です。
メリット:
- 穴あけ工事が不要
- 原状回復の心配がない
注意点:
- 窓やドアの開閉でケーブルが損傷する可能性がある
- 気密性が低下する可能性がある
- 一部の事業者しか対応していない
小径穴工法の採用
通常の穴あけ工事よりも小さな穴(直径約10mm程度)で済ませる工法もあります。退去時の修復も比較的簡単です。
メリット:
- 通常工事より目立ちにくい
- 修復が容易で原状回復費用が抑えられる
注意点:
- それでも穴をあけることには変わりないため、大家さんの許可は必要
- 対応している工事業者を探す必要がある

光回線引込み配管工事の工賃工費

- 電柱からの距離や中継点の有無
- マンション内における引き回しの距離
配管設備工事を伴う場合は引き込みの距離、難易度によって費用は大きく変動します。
ネット調べでは
調査費 20,000円~
工費は20,000円~693,000円となっています。
FTTH光回線が開通可能か調べる方法
調べ方はすごく簡単です。お住まいのマンション集合住宅の住所を入力することで開通可能かどうか?部屋番号までわかります。すぐに答えが出ます。
NTT東日本エリアの方
NTT西日本エリアの方
住宅の工事が対応可能かどうか決が出ます。

光回線各社の対応状況と特徴
各光回線事業者によって、配管がない場合の対応方針が異なります。主要な事業者の対応をまとめました。
NURO光の場合
NURO光は独自の回線を使用するため、戸建てでもマンションでも新規に配管工事が必要になるケースが多いです。
NURO光の特徴:
- 超高速(最大2Gbps〜10Gbps)の通信速度を謳っている
- 専用回線のため、他社回線の流用が難しい
- 他社が無理でも工事を遂行してくれる例が多い
- 工事ができない場合のキャンセル料は原則発生しない
対応策:
- 事前に訪問調査を依頼し、工事可否を確認する
- エアコンダクトや電話線の利用について相談する
- フラットケーブル対応の有無を確認する
フレッツ光・SoftBank光、光コラボの場合
NTTの回線を利用するフレッツ光やSoftBank光、光コラボ事業者(OCN、So-net、ビッグローブなど)は、比較的柔軟な対応が可能です。
フレッツ光・光コラボの特徴:
- 全国的に広いカバレッジがある
- 配管工事の代替手段を持っている場合が多い
- 建物によっては既存の電話線配管を利用できる
対応策:
- 事前調査で建物の状況を確認してもらう
- フラットケーブル工法の適用可否を相談する
- 集合住宅ならMDF室からの配線可能性を確認する
auひかり の場合
独自回線と他社回線の併用型の事業者は、状況に応じた対応が可能なケースがあります。
auひかり・ソフトバンク光の特徴:
- エリアによって独自回線または他社回線を利用
- フラットケーブル工法に対応していることがある
- 集合住宅向けの特殊工法を持っていることも
対応策:
- 事前に建物タイプと住所による工事可否を確認
- 代替工法の有無を問い合わせる
- 工事不可の場合の契約キャンセル条件を確認する
配管工事は高額になります
配管工事は難易度によって費用は大きく変動します。
ネット調べでは工費は約4万円~70万円となっています。
世帯数が多いマンションなお莫大な工費がかかるマンションもあるので、建物に配管工事が必要な場合は代替手段を考えるほうが安心です。
FTTHの工事ができないマンションでも使える1ギガ回線
FTTHが使えないマンションでも使える1ギガクラスの回線はあります。
光配線方式への変更が困難な場合のおすすめ回線を比較
| サービス | 最大速度/実測値 | 月額料金 | 特徴 | 配線方式 |
|---|---|---|---|---|
| J:COM NET 1Gコース | 下り最大1Gbps 上り最大100Mbps 下り実測300~600Mbps 上り90Mbps |
5,280円 | 集合住宅で使える下り最大1ギガ回線 | CATVと光ファイバー ハイブリッド方式 |
| auひかり マンションタイプG | 下り最大664Gbps 上り最大166Mbps 下り実測300~600Mbps 上り140Mbps |
4,180円 | VDSLのまま下り最大664Mbps下り164Mbps | 電話線と光ファイバー G.fast VDSL方式 |
| ホームルーター | 下り最大4.2Gbps 上り最大40Mbps 下り実測200Mbps 上り5~10Mbps |
5,280円 | 下りはVDSLの2倍以上、上りは遅い(10Mbps程度) | 5Gモバイル回線(無線) |
| VDSLのまま | 下り実測80Mbps 上り80Mbps | 5,680円 | 安定しているならそのまま使いたい | 電話線によるVDSL配線 |
光回線の代わりに集合住宅でも使える1Gbps回線の解説
J:COM NET 1GやauひかりマンションタイプGがVDSLマンションでは最速の回線です。

代替手段としてのホームルーターの検討
VDSLの代替手段としてホームルーターはおすすめできませんが。
どうしても光回線の工事ができない、J:COM NET 1GやauひかりマンションタイプGが無理な場合は、工事不要のホームルーター(モバイルWi-Fi)を検討する価値があります。
ホームルーターのメリット
- 工事不要: コンセントに差すだけで利用開始可能
- 持ち運び可能: 引っ越し時にそのまま持っていける
- 初期費用が安い: 工事費がかからない
主要なホームルーターサービス比較
「ホームルーター 速度比較」や「料金プラン」、「キャンペーン」
| サービス名(5G端末) | 月額料金(税込) | 端末代(税込) | 最大下り速度 | データ容量 | 主なキャンペーン例 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| docomo Home 5G (HR02) | 5,280円 | 71,280円 (36ヶ月利用で実質無料) | 4.2Gbps | 実質無制限※ | キャッシュバック、ドコモスマホセット割 | 速度と安定性重視、ドコモユーザー |
| SoftBank Air(Airターミナル6) | 5,368円 | 71,280円 (36ヶ月利用で実質無料) | 2.1Gbps | 実質無制限※ | キャッシュバック、ソフトバンクスマホセット割 | 手軽さ重視・初期費用を抑えたい、ソフトバンクユーザー |
| WiMAX +5G (Speed Wi-Fi HOME 5G L13) | 5,280円 | 実質無料27,720円 | 4.2Gbps | 実質無制限※ (プラスエリアモードは月30GB上限など条件あり) | キャッシュバック、月額割引、au/UQモバイルスマホセット割 | より高速で安定した通信を求める方、自宅以外でも使いたい方 |
| Rakuten Turbo(楽天ターボ5G) | 4,840円 | 41,580円 | 2.1Gbps (5G Sub6) | 実質無制限※ (楽天回線エリア内) | 端末代割引、楽天ポイント還元、 | 楽天ユーザー、契約期間縛りなしを求める人 |
※データ容量「実質無制限」について: 各社とも、ネットワーク混雑回避のため、短期間に著しく大容量のデータ通信を利用した場合など、通信速度が制限されることがあります。
※5Gエリア対応については詳細は各社の公式サイトでご確認ください。
光回線とホームルーターの比較
| 項目 | 光回線 | ホームルーター |
|---|---|---|
| 通信速度 | 非常に速い(1〜10Gbps) | やや遅い(数百Mbps〜数Gbps) |
| 安定性 | 非常に安定 | 時間帯や場所による変動あり |
| 初期費用 | 工事費+事務手数料(1〜3万円) | 事務手数料のみ(数千円) |
| 設置の自由度 | 配線場所が固定 | 家中どこでも設置可能 |
| 引っ越し対応 | 新たに工事が必要 | そのまま持ち運べる |
賃貸物件での光回線導入・交渉のポイント
どうしても光回線を諦めきれない場合は、以下の交渉ポイントを押さえておきましょう。
大家さん・管理会社への効果的な交渉方法
- 工事内容を具体的に説明する:
- 穴のサイズや位置、工事方法などを具体的に伝える
- 小径穴工法など、最小限の工事であることを強調
- 原状回復の約束を明確にする:
- 退去時の原状回復費用の見積もりを事前に確認
- 光回線事業者が提供する原状回復保証があれば伝える
- 物件価値向上の説明:
- インターネット環境が整った物件は入居者にとって魅力的
- 次の入居者も利用できる資産になることを伝える
工事前に確認すべきこと
- 契約書の確認:
- 賃貸契約書に穴あけ工事の禁止事項がないか確認
- 工事関連の特約がある場合はその内容を精査
- 事前調査の依頼:
- 光回線事業者に無料の事前調査を依頼
- 複数の工事方法の提案を受ける
- 近隣住民への配慮:
- 集合住宅の場合、工事による騒音や共用部の一時的な使用について理解を得る
- 必要に応じて挨拶回りを行う
よくある質問と回答
Q: 光回線の配管工事ができない場合、契約はキャンセルできますか?
A: はい、ほとんどの事業者では工事ができないことが判明した場合、キャンセル料なしで契約をキャンセルできます。ただし、事業者によって対応が異なるため、事前に確認することをおすすめします。
Q: フラットケーブルは耐久性に問題ありませんか?
A: 窓やドアの開閉部分を通す場合、ケーブルに負担がかかり、経年劣化する可能性があります。専用のガイドを使用するなどの対策を講じることで、ある程度耐久性を高めることができます。
Q: 原状回復費用はどのくらいかかりますか?
A: 穴のサイズや壁の素材によって異なりますが、一般的に5,000〜20,000円程度です。小径穴工法の場合は安く済むことが多いです。一部の光回線事業者では原状回復保証サービスを提供しているので、確認してみるとよいでしょう。
Q: マンションの場合、個別に光回線を引くことは可能ですか?
A: 可能な場合と不可能な場合があります。マンション全体で一括契約している場合は、その回線を利用するのが一般的です。個別に引きたい場合は、管理組合や管理会社に相談する必要があります。
Q: エアコンダクトを使用する場合の注意点はありますか?
A: エアコンの性能に影響が出ないよう、ケーブルの引き方に注意が必要です。また、エアコン業者と光回線工事業者の両方に確認を取ることをおすすめします。
まとめ:配管工事ができなくても光回線を諦めないで!
光ファイバー引き込み配管がなくても、様々な代替手段を検討することで、高速なインターネット環境を実現できる可能性があります。
- 既存のインフラ活用: エアコンダクトや電話線の配管を利用
- 最小限の工事: フラットケーブルや小径穴工法を検討
- 代替手段: どうしても工事ができない場合はホームルーターを検討
重要なのは、契約前に必ず事前調査を依頼し、建物の状況に合わせた最適な方法を光回線事業者と相談することです。また、賃貸物件の場合は、大家さんや管理会社との丁寧な交渉を心がけましょう。
自宅での快適なインターネット環境は、テレワークや動画視聴、オンラインゲームなど、現代の生活に欠かせません。工事の問題で諦めてしまう前に、この記事でご紹介した方法を試してみてください。

