都道府県別FTTH光回線普及率 一覧表
FTTH 光ファイバーの普及率(令和6年3月現在)
FTTHとは室内まで光ファイバーを通す配線方式(FiberToTheHome)のこと。建物まで光ファイバーで建物内は電話線やテレビアンテナ線を使うものなどはFTTB(FiberToTheBuilding)。どちらも光回線といいます。光回線自体はADSLの終了に伴い全国て99.9%(ほぼ100%)普及しています。
ここでは完全な光配線方式であるFTTHの普及率をまとめています。
| 順位 | 都道府県 | 光回線普及率 (%) |
|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 78.00 |
| 2 | 神奈川県 | 77.20 |
| 3 | 埼玉県 | 76.60 |
| 4 | 千葉県 | 75.60 |
| 5 | 大阪府 | 74.30 |
| 6 | 愛知県 | 73.60 |
| 7 | 京都府 | 73.60 |
| 8 | 兵庫県 | 73.60 |
| 9 | 福岡県 | 73.60 |
| 10 | 静岡県 | 72.60 |
| 11 | 茨城県 | 71.60 |
| 12 | 岐阜県 | 71.40 |
| 13 | 広島県 | 71.30 |
| 14 | 奈良県 | 70.80 |
| 15 | 岡山県 | 70.00 |
| 16 | 宮城県 | 69.30 |
| 17 | 滋賀県 | 69.30 |
| 18 | 熊本県 | 69.30 |
| 19 | 栃木県 | 69.00 |
| 20 | 群馬県 | 69.00 |
| 21 | 長崎県 | 68.30 |
| 22 | 北海道 | 68.00 |
| 23 | 愛媛県 | 67.50 |
| 24 | 香川県 | 67.40 |
| 25 | 石川県 | 67.00 |
| 26 | 大分県 | 66.70 |
| 27 | 和歌山県 | 66.00 |
| 28 | 三重県 | 65.00 |
| 29 | 福井県 | 64.40 |
| 30 | 富山県 | 64.10 |
| 31 | 佐賀県 | 62.60 |
| 32 | 長野県 | 62.70 |
| 33 | 徳島県 | 62.60 |
| 34 | 山口県 | 62.40 |
| 35 | 宮崎県 | 61.40 |
| 36 | 山梨県 | 60.30 |
| 37 | 高知県 | 59.80 |
| 38 | 鹿児島県 | 59.10 |
| 39 | 秋田県 | 58.20 |
| 40 | 山形県 | 57.50 |
| 41 | 岩手県 | 57.40 |
| 42 | 新潟県 | 56.60 |
| 43 | 鳥取県 | 54.30 |
| 44 | 島根県 | 54.30 |
| 45 | 青森県 | 53.80 |
| 46 | 福島県 | 53.80 |
| 47 | 沖縄県 | 52.60 |
グラフ
出典:総務省「FTTHサービス都道府県別普及率データ(令和6年3月現在)」
FTTHサービス都道府県別普及率の分析
総務省が公開してくれているデータをもとに、光回線(FTTH)の普及率について詳細な分析を行いました。基本統計からいくつかの重要な知見が得られました。
基本統計
- 全国平均: 66.03%
- 最高普及率: 78.00%(東京都)
- 最低普及率: 52.60%(沖縄県)
- 中央値: 67.40%
- 四分位数: Q1=60.30%、Q3=71.40%
地域別平均普及率

- 関東地方: 73.86%
- 近畿地方: 70.37%
- 中部地方: 65.86%
- 四国地方: 64.33%
- 九州・沖縄: 64.20%
- 中国地方: 62.46%
- 北海道・東北: 59.71%
普及率カテゴリ別の都道府県数

- 非常に高い (75%-100%): 4都道府県
- 高い (70%-75%): 11都道府県
- 中程度 (65%-70%): 13都道府県
- 低い (60%-65%): 8都道府県
- 非常に低い (0%-60%): 11都道府県
主な分析結果

- 都市部と地方の格差:
- 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)と大都市圏(大阪、愛知など)が上位を占め、普及率が非常に高い
- 最高(東京都:78.00%)と最低(沖縄県:52.60%)の差は25.4ポイントと大きな地域間格差がある
- 地域ブロック間の差異:
- 関東と近畿が全国平均を大きく上回る
- 北海道・東北地方は平均を約6ポイント下回り、最も普及率が低い
- 普及率の分布:
- 47都道府県中28都道府県が普及率65%以上
- 11都道府県が60%未満で、主に東北や離島を含む地域
都道府県で光ファイバー普及率に差がある理由
総務省のデータ(令和6年3月時点)によると、都道府県別の光ファイバー(FTTH)普及率には大きな差があります。たとえば、東京都(78.00%)が最高であるのに対し、沖縄県(52.60%)が最低で、約25ポイントの差が見られます。この差が生じる理由を以下に分析します。
人口密度と都市化の違い
- 影響: 都市部(東京、神奈川、埼玉など)は人口密度が高く、世帯数が集中しているため、通信事業者が光ファイバーを整備する際のコスト効率が良いです。一方、地方(青森、福島、沖縄など)では人口密度が低く、整備コストが高くなるため普及が進みにくいです。
- 例: 東京都(人口密度:約6,400人/km²、普及率:78.00%)や大阪府(約4,600人/km²、74.30%)に対し、沖縄県(約600人/km²、52.60%)や青森県(約130人/km²、53.80%)は人口密度が低いです。
- 補足: 都市部ではテレワークやオンラインサービスの需要も高く、光回線の普及がさらに進んでいます。
経済活動と世帯収入の差
- 影響: 経済的に豊かな地域では、光回線のような高速通信サービスの契約に対する経済的余裕があります。地方では世帯収入が低く、高速通信の必要性を感じない世帯も多いです。
- 例: 東京都の1世帯あたり年間収入は約750万円(2023年)であるのに対し、青森県は約450万円と差があります。
- 補足: 地方ではインターネット利用がスマートフォン経由で十分と考える世帯も多く、光回線への切り替えが進まないケースがあります。
地理的条件とインフラ整備の難易度
- 影響: 山間部や離島が多い地域では、光ファイバーケーブルの敷設が物理的に難しいです。都市部では平坦な地形が多く、整備が容易です。
- 例: 沖縄県(52.60%)は離島が多く、海底ケーブルの敷設が必要。長野県(62.70%)や山梨県(60.30%)は山間部が多く、整備コストが高いです。
- 補足: 光ファイバー整備率は全国で99.72%(2021年度末)に達していますが、実際に契約に至る普及率は地理的条件に左右されます。
人口構成とデジタルリテラシーの差
- 影響: 高齢化が進む地域ではインターネットの必要性を感じない世帯が多く、普及率が低くなります。若年層やファミリー層が多い地域では需要が高いです。
- 例: 秋田県(58.20%、高齢化率:約39%)や青森県(53.80%、約35%)は高齢化率が高い。一方、埼玉県(76.60%、約27%)や千葉県(75.60%、約29%)はファミリー層が多いです。
- 補足: 都市部ではITリテラシーが高く、地方ではデジタルデバイド(情報格差)が課題です。
通信事業者の戦略と競争環境
- 影響: 都市部では事業者間の競争が激しく、料金プランが多様で契約しやすい環境が整っています。地方では選択肢が少なく、競争が少ないです。
- 例: 関西地方(大阪府:74.30%、京都府:73.60%)ではeo光やNURO光が普及。一方、鳥取県(54.30%)や島根県(54.30%)では選択肢が限られます。
政策と補助金の地域差
- 影響: 国や自治体による光ファイバー整備の補助金が地域で異なり、整備状況に差が生じます。地方では補助金がないと整備が進みにくいです。
- 例: 福島県(53.80%)は復興支援で整備が進んだものの、普及率は低めです。
代替技術の普及
- 影響: 地方では5Gやモバイルデータが利用されており、光回線の必要性が低下する場合があります。
- 例: 沖縄県(52.60%)ではモバイルデータの利用が普及し、光回線への切り替えが進んでいない可能性があります。
まとめ
光ファイバーの普及率の差は、人口密度、経済的余裕、地理的条件、人口構成、事業者の競争環境、政策、代替技術の普及などが複合的に影響しています。都市部では需要と整備が進む一方、地方では課題が多い状況です。この差を縮めるためには、補助金の強化や高齢者向けのデジタル教育、事業者の競争促進などが求められます。

