
eo光のマンションタイプを利用中で、光回線なのに最大で100Mbpsしか出ない!
世間では1ギガ回線が標準なのになんでeo光マンションタイプは遅いの?
そんな通信速度二疑問を抱えていませんか?
その原因、基本となるのは「VDSL方式」という配線方法にあります。
eo光のマンションタイプ集合住宅でVDSL方式がなぜ遅くなってしまうのか?
eo光ネットのマンションプランについて
eo光ネットマンションプランはNTTフレッツ光を使う光コラボのサービスです。
契約プランは以下のようになっています。
eo光ネット(type N)マンションタイプ料金表
| マンションタイプ月額料金 | 1〜3カ月目 eo光(type N)マンションタイプ スタートキャンペーン適用で |
4カ月目以降〜 |
|---|---|---|
| 10ギガコース | 2,980円 | 6,930円 |
| 1ギガコース | 500円 | 4,070円 |
| 100Mコース(VDSL) | 500円 | 4,070円 |
| 10ギガコース Netflixパック | 4,460円 | 8,410円 |
| 1ギガコース Netflixパック | 1,980円 | 5,550円 |
| 100Mコース Netflixパック(VDSL) | 1,980円 | 5,550円 |
| mineoセット割* | 上記金額より330円/月割引 |
100MコースはVDSL配線です
100Mコースの速度は
- 下り最大100Mbps
- 上り最大100Mbps
となります。
VDSLで遅いと感じる方は以下を参照ください。
なぜ遅い?VDSL方式の仕組みと限界
まず、お住まいのマンションのインターネットが遅いのか、その根本原因である「配線方式」について理解を深めましょう。
VDSL配線の構造図
VDSL配線とは光回線における集合住宅内部での配線方式のことをいいます。
インターネットからマンションの共用部までは光ファイバーによる接続で繋がります。
集合住宅の共用部から各部屋までは従来からある電話線による接続で繋がります。

マンションなどの集合住宅で光回線を利用する場合、共用部から各部屋までをどのようにつなぐかによって、主に3つの方式に分かれます。
| 配線方式 | 共用部から各戸までの回線 | 最大通信速度(理論値) | 実際の速度(実測値) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 光配線方式(FTTH) | 光ファイバー | 1Gbps~10Gbps | 100MBps~600Mbps | 最も高速で安定。新しい建物に多い。 |
| LAN配線方式 | LANケーブル | 最大100Mbpss | 20Mbps~60Mbps | 速度が遅く、外部の影響を受けやすい。 |
| VDSL方式 | 電話線(メタルケーブル) | 最大100Mbpss | 20Mbps~80Mbps | 既存の電話線を利用。速度が遅く、外部の影響を受けやすい。 |
eo光のマンションタイプの契約はVDSLによる配線のため、光回線なのに最大で100Mbpsしか出ません。
実測値では40Mbps~80Mbpsといったところです。
VDSL方式がボトルネックになる理由
上の表を見てわかる通り、VDSL方式は共用部までせっかく光ファイバーで来ているにもかかわらず、最後の各部屋までの区間を既存の電話線でつないでいます。
これが大きなボトルネックとなり、速度が大幅に低下する原因です。
- 電話線の性能限界: 電話線はもともと音声通話のために作られたメタルケーブルであり、大容量のデータ通信には向いていません。そのため、最大速度が100Mbpsに制限されてしまいます。
- ノイズの影響: 同じ建物内の他の部屋のVDSL利用状況や、家電製品が発するノイズ(電磁波)の影響を受けやすく、通信が不安定になりがちです。
- 距離による減衰: 共用部にある集合装置から自分の部屋までの電話線の距離が長いほど、信号が弱まり速度が低下します。
つまり、eo光自体の品質が悪いわけではなく、建物の設備(配線方式)が原因で速度が出ていないケースがほとんどなのです。
VDSLサービス提供終了
NTT東日本・西日本は、2023年をもってVDSL方式で使われる関連装置の製造を終了し、2026年1月31日をもって一部マンションでは回線の提供を終了すると発表しています。光コラボによるNN回線を使うサービスはすべて同様に終了します。(eo光ネットVDSLも含まれます)

これは、世の中の通信インフラがより高速な光配線方式へ移行していることを示しており、VDSL方式が過去の技術になりつつあることを意味しています。
戸建てや新しいマンションなどでは下り最大1Gbpsが標準化されています。
集合住宅にすでにFTTH(光ファイバーによる光配線の設備)が導入されている建物ではVDSLのサービス提供は終了し、すべての回線はFTTHによる光配線方式へ切り替えが必要となります。
一方、VDSLしか使えない集合住宅の場合は、この期限以降もVDSLのまま回線の利用は可能です。
ただし、今後も遅い回線、下り最大100Mbpsのままとなります。
あなたのマンションはどの方式?確認方法
「じゃあ、うちのマンションはどの方式なんだろう?」と気になりますよね。確認方法はいくつかあります。
eo光マイページから調べる
マイページから配線方式について調べることができます
登録証の内容が表示へ進み
〔eo光ネット〕欄の〔ご契約サービス〕の項目に配線方式が記されています。

もっと手軽に、室内を見て確認することもできます。
部屋のコンセントを確認する
光コンセントがある場合はFTTH光配線方式
「光」や「SC」といった文字が書かれた専用のコンセントがあれば、光配線方式(FTTH)です。


モジュラージャック(電話線差込口)しかない場合はVDSL方式
電話線を「VDSLモデム」に接続して利用している場合は、VDSL方式です。
電話のモジュラージャックからNTTのモデムという古い装置に電話線で接続されています。

もし、あなたのマンションがVDSL方式だった場合
VDSLしかないマンションで1Gbpsの高速回線を使う方法
VDSLしか使えない集合住宅でも建物全体で光ファイバーを通す工事ができたら、FTTH(光配線方式)による回線の開通が可能になりますが、現実的には大規模工事が不可能な場合が多いです。

2010年以前に建築された集合住宅マンションでは多くの場合、光ファイバーを通す工事ができないというのが現実的な状況です。
FTTHの工事ができないマンションの場合、FTTHによる光回線は契約できません。
eo光に限らず、NTTのフレッツ光回線を使うドコモ光、ソフトバンク光、楽天ひかり、BIGLOBE光、GMO光アクセス、などすべて開通不可能となります。
しかし、そんなVDSLのしか使えないマンション集合住宅でも開通可能な下り最大1Gbpsの回線は存在します。
大阪、兵庫、京都、滋賀、和歌山の一部エリアのみとなりますが、100Mbpsをはるかに超える速度の回線が2つあります。
以下の2つのサービスです。
- J:COM NET 1Gコース
- auひかりマンションタイプG
これらのサービスは、J:COM NETとauひかり、それぞれのサービス内にある、特別なコースです。
J:COM NET 1Gコースとは

J:COMは、ケーブルテレビのインフラ(同軸ケーブル)を利用してインターネット接続サービスを提供しています。光ファイバーとは異なりますが、独自の技術により最大1Gbpsの高速通信が可能です。
VDSLしか使えない環境のマンションにとって最大1Gbpsの回線が使えるため関西地方や関東地方では非常に有力な選択肢となります。
なぜJ:COMなら速くなるの? J:COMは、電柱から建物へ独自の同軸ケーブルを引き込み、そこから各部屋へ配線します。マンションの共用部にある電話線の設備(VDSL)を一切経由しないため、VDSLの速度制限を受けずに高速な通信が利用できるのです。
確認手順
J:COMの公式サイトにアクセスします。
申し込みボタン、あるいは料金シミュレーションから進めてエリア対応に進みます
郵便番号を入力してエリアを設定します。

住所からお住まいのマンションを選択して進めるていき、「1Gコース」が表示されれば1ギガ回線を使えます。
最短4日で開通可能です。
J:COM NETのメリット・デメリット
メリット
VDSLのマンションでも高速: 建物の既存設備に関わらず、最大1Gpbsの高速通信が期待できる。
スマホセット割が強力: auやUQ mobileのスマホを利用している場合、「auスマートバリュー」や「自宅セット割」が適用され、通信費全体を大幅に節約できる。
テレビや電話もセットでお得: ケーブルテレビの会社なので、多チャンネル放送や固定電話サービスもまとめて契約すると割引が適用される。
デメリット
上り速度は光回線に劣る場合がある: プランによっては下り(ダウンロード)速度に比べ、上り(アップロード)速度が遅い場合があります。ただし、高画質動画の視聴やWeb会議など、一般的な利用では下り速度が重要なので、多くの方にとっては問題になりにくいでしょう。
提供エリアが限られる: 関西での対応エリアは大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県の一部だけです。
日本全国で利用できるわけではないため、お住まいの地域が提供エリア内か確認が必要です。
エリア確認は公式サイトの申し込みから進め、お住いの集合住宅が1Gコースに対応しているかどうか?ピンポイントで確認可能です

より詳しくJ:COMの1Gコースを知るには以下の解説ページもご覧ください
J:COM NET 1Gコースの口コミ評判と速度料金の解説ページ

auひかり マンションタイプGとは
auひかりも、NTTのフレッツ光とは異なる独自の光ファイバー網を持つサービスです。マンションタイプには複数の配線方式があり、VDSL以外の方式で導入できる可能性があります。
なぜauひかりなら速くなる可能性があるの? auひかりには「タイプG」という特殊な配線方式があります。これは、建物内の既存の電話線を利用しつつ、G.fastという高速化技術を使うことで下り最大664Mbps/上り最大166MbpsというVDSLを大幅に超える速度を実現するものです。
もしお住まいのマンションがauひかりのマンションタイプ(特に光配線方式やタイプG)に対応していれば、eo光のVDSLから乗り換えることで、劇的な速度改善が期待できます。
マンションタイプGに対応しているかどうかチェックできます。
auひかり公式プロバイダの申込みページで郵便番号から入力してチェックできます。
タイプG対応していればマンション名にG16、G8など戸数に応じた内容が表示されます。

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対応していれば高速回線マンションタイプG契約可能です。

auひかりのメリット・デメリット
メリット
独自回線による高速・安定通信: フレッツ光系の回線と比べて混雑が少なく、快適な通信が期待できる。
スマホセット割がお得: J:COM同様、「auスマートバリュー」や「UQ mobile 自宅セット割」に対応している。
高額なキャッシュバック: 代理店経由で申し込むと、高額なキャッシュバックキャンペーンが受けられることが多い。
デメリット
提供エリアが限定的: 全国展開しておらず、特に戸建てタイプは関西エリア(eo光の提供エリア)では提供されていません。しかし、マンションタイプは関西でも提供されている場合があるので、諦めずにエリア確認をしてみることが重要です。
導入できるマンションが限られる: auひかりの設備が導入されているマンションでなければ利用できません。
より詳しくauひかりマンションタイプGを知るには以下の解説ページも御覧ください
auひかりマンションタイプGの口コミ評判と速度ほか解説ページ

【比較】eo光VDSLとJ:COM、auひかりを比べてみる
それでは、具体的に3つのサービスを比較してみましょう。ご自身の使い方やスマホのキャリアに合わせて、最適なサービスはどれか考えてみてください。
| 項目 | eo光 マンションVDSLプラン | J:COM NET 1Gコース | auひかり マンション(タイプG) |
|---|---|---|---|
| 回線種別 | 光回線(VDSL方式) | CATVハイブリッド回線 | 独自光回線(G.fast方式) |
| 最大通信速度(下り) | 100Mbps | 1Gbps | 664Mbps |
| 最大通信速度(上り) | 100Mbps | 100Mbps | 166Mbps |
| 月額料金(税込) | 約3,876円~ | 約5,258円 ※1Gコース該当マンションは 特別割引該当で大幅割引あり |
約4,180円 |
| スマホセット割 | au, UQ mobile, mineo | au, UQ mobile | au, UQ mobile |
| おすすめな人 | とにかく安さを重視する人 | VDSLで速度に不満があり VDSLしか使えない集合住宅の方 |
VDSLで速度に不満があり VDSLしか使えない集合住宅の方 |
| 申し込みサイト | eo光 | JCOM NET 1Gコース | auひかり公式プロバイダ |
表の解説と比較のポイント
この表からわかるように、月額料金はVDSLプランが最も安い傾向にありますが、通信速度には10倍近い差が生まれる可能性があります。
- 速度を最優先するなら: VDSLの速度制限から解放されるJ:COM NETが最も有力な選択肢です。建物の設備に依存せず、1Gbpsの高速回線を手に入れられる可能性が最も高いと言えます。
- au・UQ mobileユーザーは絶対チェック: もしあなたがauかUQ mobileのスマホをお使いなら、J:COM NETかauひかりを選ぶことでスマホ1台あたり最大1,100円/月の割引が受けられます。家族にも対象ユーザーがいれば、その分割引額も増えるため、インターネット回線の月額料金が実質的に大幅に安くなるケースも少なくありません。
- auひかりは「導入済みか」が鍵: auひかりは非常に高品質なサービスですが、お住まいのマンションに設備が導入されていなければ利用できません。まずは公式サイトでご自身の住所を入力し、提供エリアと導入済み物件であるかを確認してみましょう。もし対応していれば、非常に幸運です。
乗り換えを成功させるための実践的ステップと注意点
「よし、乗り換えを検討してみよう!」と思った方のために、具体的な手順と注意点をまとめました。
STEP1:提供エリアの確認
何よりもまず、検討しているサービス(J:COM NET、auひかり)があなたの住所で利用可能かを確認します。各社の公式サイトから、郵便番号や住所を入力するだけで簡単にチェックできます。
ここで「提供エリア内」と表示されれば、次のステップに進めます。
STEP2:申し込みと工事日の調整
公式サイトや信頼できる代理店のWebサイトから申し込みを行います。申し込み後、担当者から連絡があり、工事が必要な場合は日程を調整します。J:COMの場合、作業員が訪問して宅内工事(ケーブルの引き込みや専用モデムの設置)を行います。
STEP3:利用開始とeo光の解約
新しい回線の工事が完了し、無事にインターネットに接続できることを確認したら、eo光の解約手続きを行います。
【重要】解約のタイミングに注意! 新しい回線が開通する前に現在の回線を解約してしまうと、インターネットが使えない期間(空白期間)が生まれてしまいます。必ず、新しい回線が開通したのを確認してから解約手続きを進めましょう。
注意点:解約違約金と撤去費用
eo光を契約期間の途中で解約する場合、解約清算金が発生する可能性があります。また、場合によっては回線撤去費用がかかることもあります。
※解約金は「契約月の1ヶ月分の月額料金の額」となります。
まとめ:VDSLの悩みから解放され、快適なネットライフを!
今回は、eo光のVDSL方式が遅い原因と、その環境から抜け出して高速なインターネットを手に入れるための具体的な方法について解説しました。
- VDSLが遅いのは建物の配線方式が原因
- 解決策はVDSLを使わない回線を選ぶこと
- 最有力候補は「J:COM NET 1Gコース」
- もし導入済みなら「auひかりマンションタイプG」も非常に魅力的
「マンションだから仕方ない」と諦める必要は全くありません。あなたのインターネット環境は、回線サービスを見直すだけで劇的に改善する可能性を秘めています。
まずは、J:COM NET 1GコースやauひかりマンションタイプGがあなたのマンションで利用できるか、公式サイトでチェックすることから始めてみませんか?その一歩が、ストレスのない快適なインターネットライフへの扉を開くはずです。
